第9回 英語は語順が命。

教師のコラム

英語の語順には大きな意味がある。

 

勉強と言いますと、とかく口をへの字に曲げた、しかめっ面、「へのへの もへじ」顔でがんばるイメージがございますが、ここでは、勉強に関して、ちょっと興味深い話題を取り上げまして、「へのへの もひじ」顔で楽しく勉強していただこう、という趣向でございます。
ご案内は、小生、「もひじ」が務めます。

 

さて、今回の話題は、英語の語順でございます。
英語と日本語、たくさんの違いががありますが、大きい違いのひとつが語順ですね。

たとえば、「私は 英語を 勉強する。」という日本語の場合、
「英語を 私は 勉強する。」でも、
「私は 勉強する 英語を。」でも、
「勉強する 英語を 私は。」でも通じます。

日本語は、「は」とか「を」とかの助詞が、その前につく語の役目を示してくれています。だから、日本語は順序をゴッチャにしても通じる言語なんですね。
この自由さゆえ、作文の時に、さぁて、どう書こうか、と迷うことにもなります。

 

一方、英語は I study English. です。
英語には、日本語の助詞に当たるものがありません。では、何がこの役目を示しているか、といいますと、「その語が文のどこの位置しているか」ということです。
英文では、始めに主語、次が動詞(述語動詞)、そして目的語、などと語順が決まっております。
ですから、Study I English. などと言ったら、聞いている方は、??? でしょうな。(ま、このくらい短ければ、ちょっと間をおいてから、推測してもらえるでしょうが。)

普段日本語を話している、我々英語学習者は、、“日本語と違って”英語は語順が大切だ、ということを肝に銘ずる必要がございます。

 

 

また、語順が大切ですから、普通に書かれた英文では、主語がなくなることはありません。(命令文にはありませんが)
あいさつなどの慣用表現でなければ、主語と動詞は最低限のセットなのです。

しかし、日本語はしょっちゅう主語がなくなりますね。日本語には、どこか「言わなくてもわかるでしょ」という気持ちが見え隠れいたします。

ですから、文英訳問題では、和文の方に主語がないことがあるので要注意です。
「コーヒーをお飲みになりますか。」とか「窓を開けてもいいですか。」というときに、「誰が?」と考えて補う必要があるのです。
面倒くさいと言えばそれまでですが、そういう文化の違いを覚えるのも、語学学習の一部と心得ましょう。

 

ということで、英語の勉強の大事なコツ!
英文を読むときには、意識して主語と動詞は何か、を確認しましょう。慣れてくれば瞬時に分かるようになるので、そう手間ではございません。

 

どうも、「英語がよくわからない」と言う塾生の皆さんの中には、英文を読むとき、日本語を読むときのように、語順に気を遣っていない人が多い気がします。
つまり、語順を意識せずに一度英文を単語の集合として頭の中に入れ、集まった単語を頭の中で並べて、話を適当に推測する、って感じです。

これはいただけません。普段、日本語で語順を気にしていない我々が英語を理解するときは、個々の単語ではなく、文全体に目を向けて、語順を意識し、少なくとも、主語と動詞(述語動詞)を読み取りましょう。そうすれば、「誰が、何した」はつかめるはずなので、文の意味を取るのに、そう大ハズレはないはずです。

 

塾ではよく言うのですが、普段語順を気にせず話している我々でも、歌を覚えるときには語順を意識します。
「はぁるの小川は サラサラいくよぉ ・・・」と歌うのに、
「サラサラ小川は はぁるをいくよぉ ・・・」でもいいや、なんて人はいらっしゃらないでしょう。
ですから、英語を覚えるときは、歌を覚えるように、何度も文章全体を音読する必要がございます。
何度も繰り返し音読練習することが、英語の感覚を身につけるのにとっても大事なんですね。