第6回 どうしたらやる気が出るのか

教師のコラム

「私はきっとできるようになる」という予感

中学生になりますと、小学生よりはいろいろな能力が発達してきているはずです。しかし、小学校の頃とは違い、覚えるのが面白い、だけでは勉強しなくなります。
「疲れた」「面倒くさい」が口癖となり、いちいち「これ勉強して何になるだ?」と聞くようになります。
塾では一応、勉強がどんなに大切かを話して聞かせるのですが、その意味が本当にわかるのは、恐らく自分で仕事をして稼ぐようになってからでしょう。

 

そんな中学の時期までに必要なのは、「小さな成功体験」です。鉄棒の逆上がりができるようになった、とか、自転車に乗れるようになった、とか。できるようになって、うれしかった、という体験が、新たな挑戦を促します。
例えば、自転車の練習で、最初はうまくいかず、転べば痛いし、怖い。 それが、がんばって乗れるようになったら、かなり遠くでも、自分の行きたいところへ行けるようになって楽しい! という体験。
これがあると、「いまは大変でも、あとからよかったと思えるかも」という前向きの考えができるようになります。ちょっと面倒くさいくらいのことは我慢してできるようになります。

それから、指導しておりますと、「勉強がいや」という子の多くは、大抵、学力レベルに合っていない勉強をしています。問題を解け、と言われても、どうしていいかわからないので、ますます嫌になってしまいます。
当塾では、個別指導ですから、ひとりひとりの生徒さんのつまずきを見つけ、弱い部分を強化する練習をします。

弱い部分はひとりひとり違います。
例えば、小数や分数が苦手ならば、思い切って小学校の復習から始めた方が、結局早道になることが多いです。

実力に合った練習をすると、「あ、わかった」が出ます。続けていると、「あ、わかった」が増えていきます。そのうち、「私、分かるようになるかも知れない」という感覚になっていきます。
それでも、魔法ではないので、一日でできるようになるわけではありません。ミスが多くて思ったような点が取れないことだってあります。そうした、いくつかの落胆を乗り越えて、練習が続けられるならば、じきに本当にわかって、「できるようになった、私はできる」という実感を持てるようになっていきます。