第5回 勉強より大事なこと

教師のコラム

勉強だけでは学べないことがある

学習塾の立場でこう言うのも何ですが、小学校の時期は勉強することより他に、大事なことがあります。
遊ぶことと、お手伝いすることです。

 

昔で言えば、「竹とんぼをつくって飛ばす」というだけの遊びの中に、様々な技術があり、修練があり、ちょっと危険もあり、工夫が必要になります。(いま、それに代わるもの、と考えたときになかなか思い浮かばないのですが。)
友だちと遊ぶことで、協力することの楽しさ、ルールを守ることの大切さも覚えます。

料理、掃除、洗濯、といった家事。例えば、料理では、買い物から調理、皿洗いまでの過程に、国語、算数、理科、社会の応用問題が詰まっています。
お家のお手伝いをすることで、技術を上げることの楽しさと、仕事を分かち合う大切さ、人に任される誇らしさも覚えます。

こうしたことは、問題集を解いていても経験できません。
こうした経験が、勉強への意欲、ひいては自分の将来像につながることも多いです。
逆に、こうした経験を知らないでいますと、中学、高校へ行ったときに勉強への意欲が消えていってしまうことも多いです。
小学校のとき、無心にできていた勉強が、できなくなるのです。

 

小学校時代は、興味がわけば、勉強に没頭することができる時期ですので、ついつい勉強ばかりやらせてしまうこともあるかもしれませんが、思わぬ落とし穴があることもご承知おきください。